小さな子どもに楽しくスキーを教える方法【中編】

Masakiです。

今シーズンも少しづつ終わりが見えてきましたね。毎年この時期ちょこっとだけ寂しくなります。365日冬ならいいのに…(笑)

さて…

 

小さな子供が楽しく滑るには

2016.03.14a

この投稿は「小さな子どもに楽しくスキーを教える方法」の中編です。

前編をご覧頂いてない方は、下記のリンクをクリック or タップ して、先にそちらを読んでみて下さい。

 

 

ちゅ~ことで今回は「滑る、止まる」をテーマに書いていくぞっ

 

 

 

ステップ1:片足で滑ろう

 

小さな子どもは、「板が滑る」っていうのがどういうことなのか、頭の中でイメージするのは難しいものです。

なんで、片足だけ板を履いて、ウロウロ歩いたり、ちょっと片足で蹴って滑ったり、パパママが背中をゆっくり押してあげたりして板が滑るってことを体感させてあげて下さい。

左右3分づつくらいで十分じゃないかな。

この時点で、是非、1つ教えておいてほしいことがあります。

板は前には滑れるけど、横には滑れない(エッジが引っかかる)

2016.03.14c

当たり前でしょ?でも、その当たり前を全然知らないのが小さな子どもだからね~

 

 

 

ステップ2:両足に板を履いて滑ろう

片足スキーでちょっと遊んで、その後、その辺の坂をちょっと押してあげて登ってから滑る…

 

 

な~んてことはしません!

即、リフトに乗って下さい。

 

 

一人で複数の子どもを教えるのであれば、そういうのは確かに必要になってきます。

でも、子どもは滑れば滑るほど上手くなるわけですよ。押して登るより、リフトの方がはるかに効率よく長い距離を滑れるからね。

ここで2つ重要な注意点があるんだな。

 

【1つ目】

ストックを持たせない!

 

滑る時に漕いで上半身が不安定になったり、ストックを突いて止まろうとする子どもが多いのですが、いずれも上達を妨げます。

やったことがない人は緩斜面でプルークボーゲンして、歩くよりちょっと速いくらいのスピードからストックだけで止まろうとしてみて下さい。多分無理だから(笑)

 

【2つ目】

子どもの体力を滑る以外のことに

極力使わせない!

 

 

板を履いたばかりの子どもは、5m歩くだけでもかなりの体力を使います。

 

しかも、多くの子どもは歩きたがります(笑)

 

歩き出す前に押してあげて下さい。リフトも持ち上げて乗せてあげて下さい。降りる時も持ち上げて下ろしてあげて下さい。滑り出すところまでは連れて行ってあげて下さい。

ようするに…

 

 

 

パパママは疲れて下さい(笑)

 

 

 

これ本当なんだよねぇ 特に初日に関してはパパママがいかに献身的に動いてあげるかどうかで上達の度合いが決まります。

 

 

ステップ3:いよいよ斜面を滑ろう

初級斜面を滑るわけですが、ここで意外と見落としがちな大事なことが一つ!
 
 

 

プルークスタンスで滑らせて下さい!

 

 
 

これも当たり前に聞こえるでしょ?もっと分かりやすく言うと…
 
 

 

一本もパラレルスタンスで

滑らせないで下さい!

 

 
 

ちなみに、上の左がパラレルスタンス(板を平行にして滑る)です。そして上の右がプルークスタンス(板をハの字にして雪をかき分けつつ滑る)です。

パラレルスタンスで斜面を少しでも滑ってしまうと、それが楽だと思ったり、スピードが早く上がるので怖がったり、経験上、デメリットが多くあります。

いきなりプルークスタンスでいきましょう。

当然、最初は止まった状態でプルークスタンスを教えてあげます。3歳以上であれば、ここでつまづくことは少ないかな。

30秒位、止まったままにしてみるのも手です。坂の上に立ってるのに止まっていることを目一杯褒めてあげよ~ね~

さて、いよいよ滑り出すわけですが。。。

意外と多いのです…
 
 

(; ̄□ ̄)滑り出せない
 
 

プルークスタンスでがっちり雪を捉えちゃってると、全然滑り出せなかったりするよね。

そういう時は、「ちょっと足踏みしてみよ~」って言ってみて。

足は開いた状態より、閉じた状態のほうが自然な姿勢だから、足踏みするとスタンスが狭くなるので、だんだん板が滑りやすい状態になっていきます♪

さて、首尾よく滑り出したけど、滑りだした途端にプルークスタンスが崩れるってことはよくあります。

そこでよくパパママが言うのが…

 

「板を三角にして~」

 

ほとんどの子どもが人生初の滑走直後にこんなこと言われたって意味が分かりません。

しかも、実際に子どもに聞いたこともあります。「あれは三角じゃない」って、「棒が一本少ない」って言ってました(笑) 要するに三角じゃなくでVだってことだね。

 

 

 

 

ここで裏ワザっ!

 

 

 

 

プルークスタンスの姿勢を子どもに取らせた時に、その姿勢に名前をつけるのです♪ ポケモンが好きな子なら「ピカチュウ」「ゴーリキー」とか、妖怪ウォッチが好きなら「ブシニャン」「ウィスパー」とか、電車が好きなら「N700系」とか(笑)

 

 

 

「板を三角にして~」

 

 

 

より

 

 

 

「ピカチュウだっ!」

 

 

 

って、言ったほうが姿勢を直してくれることが多いよ。

この時に、緩斜面で止まることのできる程度の姿勢を「ピカチュウ」、手と足を限界まで広げた状態を「大きいピカチュウ」、逆に少しスタンスを狭めた姿勢を「小さいピカチュウ」って名付けておくと、あとで色々使えますよ。

一番最初に滑り出すときは、子どもの1.5mくらい前で止まって、滑るように言ってあげてね。近すぎるくらいの距離で十分です。

 

 

絶対に10mも離れたりしないようにっ!

 

 

バックボーゲンができるパパママは、子どもの前でバックボーゲンする…

というより、足と足の間で滑らせるくらいの感覚で、子どものごくごく近くを滑ってあげると、安心して滑ってくれます。子供がコケそうにならない限りまたは疲れてる感じにならない限り、長い距離滑ってもいいと思います。

この段階では、まだ止まる練習をしていないので、止まる時はパパママが受け止めてあげます。

 

とにかく、できる限り滑っている子どもの近くにいてあげて下さい。

 

少しでも滑れたら目一杯誉めてあげてね♪

 

子供にとってパパママがしっかり見本を見せることは、言葉で説明するよりはるかに大事なことです。

プルークスタンスは、ある程度スキーができる人にとっては、少々疲れますが… 子どもは親の背中を見て成長します。滑りも親に似ます(断言できます)。常に見本を見せる必要はないけど、見せる時はキッチリ滑りましょうね♪

ボーゲンヘルパーを使っていても、足を開いた状態をキープできない子どももいます。こういう時は、子どもの後ろからビンディングにストックを突っ込んで、左右に押し開いてあげたり、バックボーゲンしながら膝を外に押してあげたりして下さい。

それでもコツを掴むのに苦労している子どもには、手を広げる動作にあわせて足を広げるようアドバイスしてみて下さい。

 

 

 

 

手を上に上げて、背伸びを目一杯してから、勢い良く両手両足を広げるようにしてみるのも結構効果的ですよ。

 

 

 

普通に運動靴を履いて走ることができるくらいの子供であれば、運動能力的にプルークスタンスで直滑降できないってことはまずありません。できない場合は、99%「ノリ気じゃない」からです^^;

わずかにでもできたら褒めてあげる!

これができれば、意外と子どもは飽きません(笑)

 

 

ステップ4:止まってみよう

 

ここでは前編のステップ3の続きで、「止まる」について書きます。 練習を続けていくと、5mくらいはそこまで時間をかけずに滑れるようになるでしょう。そしたら、次はやっぱり10mくらい滑らせ…

 

 

ないで下さい(笑)

 

 

5m滑れない子は、繰り返し「滑る」に集中して練習する必要があるけど、5m滑れたらさっさと止まる練習に移りましょう。じゃないと、スキーで止まるのは「パパママがやってくれる」って子どもが思うようになっちゃうからね。

※ ここではプルークスタンスの姿勢を「ピカチュウ」と名付けたという前提で書きます。(上のステップ3参照)

まず、プルークスタンスで止まった状態からスタートします。足踏みをしてプルークスタンスを徐々に狭くしていくと、板が進みだします。動き始めて10cm進んだら…

 

 

「はい、大きいピカチュウ!」

 

 

と、言いながら子どもの目の前で、両手両足を広げてみてあげて下さい。きっと止まれます。この「10cm」が非常に重要です。「止める」という行為を人生で初めてやるわけだから、成功して自信を持たせるためにも可能な限り難易度を低くしてあげる必要があるわけです。

 

 

5m滑れたから、5m滑ってから

止まるというのは絶対ダメ!

 

 

緩斜面で10cmしか進んでないわけで、スピードなんか0kmに限りなく近いわけで、大人にとっては止まれて当たり前なのです。

でも、でも、子どもにとっては動いた状態から止まれた初めての瞬間なんですよ。当然、最大級の賛辞を捧げましょう。

めちゃめちゃ大事なことなので、もう一度言います。

 

 

10cm進んだら止めて下さい!

 

 

そして、次はこう言ってみます…

「今度はもうちょっとだけ沢山動いてから止まれるかな~?」

99%「止まれる」と言うでしょう(笑)

20cm、30cm、50cm、1mと、だんだん滑る距離を長くしていきましょう。5mプルークスタンスで滑れた子どもであれば、おそらく止まれると思います。

ただ、スキー場によっては、初級斜面といっても、ちょっと角度がキツ目の場所もあるわけで、こういった斜面では10cmでは止まれるけど、1mでは止まれないということも出てきます。

そういう時は、止まっている状態で、もう一回「小さいピカチュウ」と「大きいピカチュウ」を練習します。

 

小さなピカチュウ…スタンスちょっと狭め、手は縮こまっている

大きなピカチュウ…スタンス目一杯広く、手もこれ以上ないくらい広げる

 

その後で、止まった状態から「小さいピカチュウにして滑ってみよう」と言って滑らせます。1m進んだら「大きいピカチュウだっ」と目の前で両手両足を広げます。

さっきとやっていることはほとんど変わらないんですけどねぇ… 何故か止まれるんです^^ 小さい状態から広げるので、ほんのちょっとだけ雪を勢い良く掻き分けるからだと思います。

それでも、止まれない時には魔法の言葉を使いましょう!

その魔法の言葉とは…

 

 

 

だ~る~ま~さ~ん~が~

こ~ろ~ん~だっ

 

 

 

嘘だと思う?でもこれ、本当に魔法の言葉なんですよ(笑)

ここまでやって、やる気のある子が初級斜面で止まれなかったことは一度もありませんから♪

 

 

まとめ

 

ということで、今回は「滑る、止まる」について書いてみました。

まとめると…

 

・まずは片足に板を装着して滑る練習をする。

・板は前には滑れるけど、横には滑れないことを教える。

・両足に板を装着したら、即リフトを使って練習をする。

・ストックは持たせない。

・子どもの体力を、滑る以外のことに使わせない。

・初めて斜面を滑る時は、必ずプルークスタンスで滑らせる。

・滑り出せない時は、足踏みをさせる。

・プルークスタンスの姿勢に名前をつける。

・滑っている時は、できる限り滑っている子どもの近くにいる。

・少しでもできたことがあったら、目一杯誉める。

・5m滑れるようになったら、すぐに止まる練習に移る。

・初めての止まる練習は、10cm進んだら止める。

・止まらない時は、「だ~る~ま~さ~ん~が~こ~ろ~ん~だっ」を使う。

 

こんな感じです。

次の後編では「曲がる」に関して、詳しく説明したいと思います。興味を持って頂けた方は、下のリンクをクリック or タップ してみて下さい。よろしくお願い致します。

 

後編…「曲がる」について書いてみました。

 

前編…「雪の上に立つ前に」について書いてみました。

 

ちょっとしたコツ編…「ちょっとしたコツ」をまとめてみました。

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